大学、高校の時の知り合い何人かとFacebookをはじめたことで何年かぶりに繋がりました。

とはいえ私は何となく始めたものの、しばらくするとすぐFacebookの必要性がわからなくなり、こうやって昔のちょっとした知人と繋がったところで別に関係が深まるものではないんだというのもわかってきて、もういいや、と辞めることを決めたんです。

その日、新たに昔の知人と繋がったんです。その人がまさか不倫相手になるとはその時は思いもしませんでした。

友達かもリストに懐かしい名前が出て来て、彼がその日にFacebookを始めたことを知りました。

彼じゃなかったら私は自分が決めたようにFacebookをその日に辞めていたでしょう。

でも、その彼には少し思い入れがあったので、懐かしさで初めて私から連絡を取りました。

彼は高校の時の教育実習の先生で、私は彼がものすごく好きでした。

最後の日、勇気を出して話しかけて、連絡先を交換したのですが、特別連絡を取り合うこともないままでいたんです。

あれから4年、私にとっては幼かった自分のプラトニックな甘い思い出として凍結していましたが、返信が帰ってきたときに解凍されはじめたんです。

彼のFacebookには楽しそうにいつも写り込む女性がいました。

それは奥さんでした。

一ヶ月前に結婚して、ラブラブ真っ最中にFacebookを初めたなんて、なんかバカみたいと思いながら、私は彼への思いが蘇ってきて、怒濤のごとくメッセージを送りました。

すきだったのに。本気だったのに。連絡待ってたのに。

今さら言っても仕方ない恨み言、こんなことしたら嫌われるだけだと思いながらも、なんか悔しくて。

彼からは、俺も好きだったし、でも教え子に手を出していいのかとか葛藤があって連絡ができなかったと返ってきました。

会いたい、会いたいの、と送ると、日時の指定があり、来れるなら来て、と。

もちろん行きました。

まだ近くにいるんだと思うと会いに行かないわけないですよね。

再会した彼はほとんど変わっていなくてすぐにわかり、懐かしさで胸が一杯になりました。

彼は私にきれいになった、と言い、あのとき連絡していたらきっと今俺は結婚してなかったな、と言ったんです。

結婚してるくせに、もしもの話なんてして、ずるい人ですよね。

じゃあ再会した私にはもう気持ちはないんだよねと尋ねると、口ごもった彼は私の手を繋いで歩き出しました。

どこに向かうかは私にだってわかりました。

新婚なのに奥さん泣いちゃうよ、なんて言ってみたりしましたが、そんなのは建前で、私は一度でもいいからと思っていました。

ホテルで抱き合って、たくさんキスをして、あのとき報われなかった時間を取り戻しました。

ずっとこんな風にしたかったって言ったら彼はこれからもしようと言ったんです。

すごくすごくずるいなって思います。

でも、私は呼び出されたら一目散に彼に会いに行ってしまいます。

Facebookは本当に止めてしまいました。

でも、彼だけはひとり、残ってしまいました。

私はそのとき、すごく寂しかったのだと分析します。

夫の転勤があって、私は泣く泣く故郷から出て県外についていくことになりました。

周りは知らない人ばかりで、友達も知り合いも全くいない状況に身を置かれていたのです。

それなのに当事者の夫は「仕事が忙しい」ばっかりで、休日は私に全く構ってくれなかったです。

私はそのことにすごく腹が立っていました。

一大決心して仕事もやめて夫についてきた私を夫は全く気遣わずに仕事優先で生活しています。

この状況が耐えられず、寂しくて寂しくてSNSにのめり込んで行きました。

そこで私が毎日のようにしていたのがTwitterです。

Twitterが唯一の私の憩いの場であり、知り合った人と話すのはすごく楽しかったです。

しかし、しばらくそのTwitterにはまっていたら、一人の男性から声をかけられました。

私はそのとき自分の写真をアイコンに使っていたのですが、どうやらそれに一目惚れしたらしいのです。

「可愛い可愛い」と彼が言ってくれて、すごく嬉しくなりました。

この人がいつも構ってくれて段々と私は彼に惹かれて行ったのです。

寂しい私の心の隙間に入ってきたのが彼でした。

そして夫とは違って彼は私をしっかり見てくれます。

それがとても嬉しくて、私が好きだ好きだと熱烈に口説いて来る彼の誘いに乗ってしまったのです。

こうして二人きりで会いました。

まあ最初は「既婚者です」と一言言えば、彼が口説くのをやめてくれるだろうと思っていました。

しかし会って話してみたらこれが楽しくて時間が過ぎるのがすごく早かったです。

久々に外で男性としゃべって、私は寂しい気持ちがすごく癒されました。

彼はとてもおしゃべりが上手で、しかも私の顔がすごく好みだと褒めてくれます。

こういう熱烈な口説きにすごく心が揺れました。

そのデートの帰りに、彼に自分が既婚者であることを話したんですね。

これで彼が私から離れていくなと寂しく思っていましたが、しかしその予想は外れました。

既婚者だというと彼は「知ってる」と言っていて、どうやら私が既婚者だと分かった上で口説いていたことが判明しました。

彼の押しの強さに負けてその後も会い続けて、気づいたらラブホにまで行くようになっていました。

私は彼のことを本気で好きだったわけではないけど、彼の熱意に負けてどんどん体を許してしまいました。

この天罰が下ったのです。

私はこの不倫をきっかけに夫に別れを告げられる羽目になりました。

不倫が夫にバレたのです。

必死で夫に謝ったけど、頑なに許してもらえませんでした。

最終的に私に待っていたのは離婚です。

今でもすごく反省しているし、不倫なんてしなければ良かったと後悔しています。

ただ過去はもう変えられません。

どんなに「寂しかったから」と言っても不倫をしたら夫は信じてくれないのです。

このようにして私は不倫の末に別れを経験しました。

不倫相手とはその後気まずくなって、関係は続きませんでした。

小さな心の隙間に入り込んできた彼ですが、どうやら運命の人ではなかったようです。

今も過去にやってしまったこの不倫でいろいろと後悔しています。